“It’s on fire !”【警備編】

遠くの方で、電話の呼び出し音が鳴っている、ような気がした…。

いや、確かに鳴っている。

「ウーン………」ボクは、遠い、遠い、意識の彼方から、戻ってこようと努めた。

瞬間、自分が何処で寝ていたんだっけ?という思いにとらわれたが、間もなく、警備の仕事で、某物流会社に来ており、仮眠時間であったことを思い出した。

「!?…やべぇ!寝過ごしたか!」一気に目が覚めて、時計に目を向けると、24時20分を示している。仮眠時間は4時間なので、02時00分までのはず……内線電話の呼び出し音は、まだ鳴り続けている。

「何だっつーんだよ!…」ボクは受話器を取り上げ、耳に当てた。

「アッ!ウエタツさん!大変です!!火事です!!!」警備室にいるHの声が飛び込んできた。

「…えっ!マジッ!!……バカッ、んで、119番通報、消防車は、呼んだのか?!」

「ハイッ!呼びました!今、もう、大変なことになっていて……○×△?!▼□…」

「分かったッ、すぐに行く!」身支度を整えると、ボクは仮眠室のドアを開けた。

!!!…焦げ臭いニオイが鼻をつき、前の廊下の天井付近に、もぁ~~っとした煙がたなびいている…。

「これは!……マジやべぇな!」ボクは、同じ2階にある警備室へと、廊下を猛ダッシュした。

警備室のドアを開け、飛び込むと、慌てふためいたHの顔があった。警備室の窓からは、正面の、ロータリーになった前庭が見下ろせるようになっている。覗き込んでみると、既に十数台の消防車で埋め尽くされている。救急車、パトカーもいるようだ。(写真はイメージです)

「SとKが、出火場所と思われる、一番上の6階の近くにいるようです!」「火報(火災報知受信機)は?確認したのか?」「いや、まだ…」ボクは警備室を飛び出し、正面の大階段を駆け下りると、階段脇にある、設備室に飛び込んだ。室内にけたたましく警報のベルが鳴り響いている。

ここに「防犯監視盤」とともに、数十ものエリアに区分されたパネルの付いた「火災報知受信機」があるのだ。出火場所は?と、パネルを見ると、なぜか全てのパネルがランダムに明滅を繰り返している。とりあえず警報ベルを止めようにも、止まらない。スプリンクラー発動を止めないと…などと思いつ、設備室を飛び出し、消防車の群れに飛び込む。

消防士に呼び止められた。「最上階には、どこから上がれますか?」指差す方を一緒に見上げると、6階の窓から夜空に向かって、黒い煙がモクモクと立ち上がっている。「そ、そこの外付けの非常階段から…」腰の鍵束からカギを取り出すと、非常階段へと続く柵のドアを開けた。

再び警備室に戻った。しばらくすると、その日は非番でいなかった、警備隊の隊長が、血相を変えて、飛び込んできた。……正直なところ、ここら辺からの記憶が、あまりない。騒然とした、時間が過ぎていった……。

幸いボヤで済んだようで、死傷者などもなく、間もなく鎮火が確認され、消防車の群れは帰って行った。

物流会社なので、貸し倉庫なども沢山あり、夜中でも棚卸しのバイトさん達が、数十人もいたりもする。

出荷の原因は?というと、どうも放火ではないか?ということになったらしい。泊まりで勤務していた警備員にも疑いの目が向けられ、取り調べを受けたようだ。「ようだ」というのは、ボクは仮眠時間であったことから、取り調べの対象から外れたのであるw。

後日、隊長だけを残して、警備隊の全員が総入れ替えとなり、異動となった。警備員が犯人だった、ということでもなかったようだが、詳細は聞かされないまま、終わった。

長いこと警備員などをやっていても、火災の「真報」に遭遇することは、現場にもよるが、そうそう滅多やたらにあるものではない。大概が「誤報」発報である。夜中の「防犯監視盤」の「侵入」発報にしてからが、「ソレッ!!」と現場に急行してみると、ハトや雀が入り込んでいた、なんてことがザラである。

……もう十数年も前のことでありましょうか。かなり記憶が曖昧になっているところもありますが、思い出しながら、書いてみました。

つい最近、京都で痛ましい放火事件がありました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

フランス語を勉強すると、英語が伸びる?!

ウエタツです。

今回のタイトルを見て、驚かれた方もいらっしゃるかと思います。また、既に英語とフランス語、どちらもかなり勉強されている方は、実感としてご存知なのかも知れません。

ボク自身は、溝江達英先生に教わるようになって初めて知りました。

「英語の75%は、外来語である。そして更に、その内の50%は、フランス語から来ている」

衝撃でした。まぁ、それまで英語しか勉強してきていませんでしたから…(大学の第二外国語で取ったドイツ語も、キチンとは向き合ってきませんでした…)。

西欧の人々にとっては、隣国で使われている言葉は、どこかしら親(ちか)しいものがあって、それで向こうの人で2~3か国語話せる人は、覚えやすさというか、努力のし易さというのもあるんだろうなぁ位の認識しかありませんでした。

例えば、フランス語で、beau [bo] といえば、美しい、綺麗なという意味の形容詞。英語では、beautiful 。

可能性」という意味の言葉は、フランス語で la possibilite 、英語では、possibility 。

歴史」は、フランス語で l’histoire 、英語では、history 。「恐怖」は、l’horreur 、英語では、horror 。

同様に、「結果」は、l’effet 、effect 。「手紙」は、la lettre 、letter 。「荷物」は、le bagage 、baggage 。

」(la chance , chance)、「日付」(la date , date)、「驚き」(la surprise , surprise)に至っては、発音こそ違えど、綴りは全く一緒という…。例を挙げれば、いくらでも出て来そうです。

どうして、ここまで似通っているのでしょうか?歴史的な背景を追ってみます。

5世紀に、今のドイツ北部にいたゲルマン系(Germanic)の人々がブリテン島を占領、先住民を追い出して持ち込んだ言葉が、今の英語の先祖です。この時代の英語は、Old English (古英語)と呼ばれ、現在のドイツ語に似ています。スペリングも発音も文法も、今の英語とは違います。

9世紀頃からフランスのノルマンディー公国に定住していたノルマン人(元バイキング)。1066年、ノルマンディー公ウィリアムがイングランドに侵入し、征服王ギョーム(英語では征服王ウィリアム)となってイングランドを支配。ノルマンコンクエスト(英語: The Norman Conquest of England)】征服者たちは古フランス語(の方言)を話したため、やがて大量のフランス単語が英語に流入しました。この事態は、1204年のノルマンディー喪失まで続きます。

フランス語の源流はラテン語なので、ラテン語からも単語が流入したことになります。以前からあった単語のスペリングも、ドイツ語風からフランス語風に一変しました。この頃の Middle English (中英語)の時代(12世紀~15世紀)には、やがて、文法もすっかり変わりました。

以上のように、歴史的な背景を見ていくと、英語が、フランス語の影響を、強く、強く受けていることが分かります。なので、英語だけをやっていたのでは、よく分からなかったことも、同時にフランス語を学ぶことによって、見えてくるものがあると言えるわけです。

溝江先生は、更に、もっともっと、多くの言語を同時に学ぶことによって、見えてくるものがあると、仰います。バラバラな知識で、とっ散らかった頭になっていたとしても、必ず「1つに繋がる瞬間」を感じられる時が来るとも仰います。そのお言葉を支えに、チカチカした頭で、なお一層、多言語の勉強を頑張っていきたいと思います。

♪人生いろいろ、警備も色々

ウエタツです。

前々回、今現在ボクがやっている「警備の仕事」について、書いてみました。

今回は、一口に「警備員」といっても、こ~んなに色々あるんですよ♪という話を書いてみたいと思います。

皆さんが一番よく目にする、道路工事現場などにいる、交通誘導員が「交通誘導警備」、イベントなどで見かけるのが「雑踏警備」、そして皆さんがお勤めの会社や、スーパーマーケットなどで働いているのが、「施設警備」と呼ばれるものであることは、ご紹介させて頂きましたね。

警備員、警備会社というのは、「警備業法」という法律によって、厳しく規制されており、また反面、守られてもいます。この警備業法の第2条で、警備業務の種類、区分について、大別して4つに分けて規定しています。

第二条 この法律において「警備業務」とは、次の各号のいずれかに該当する業務であつて、他人の需要に応じて行うものをいう。

  • 一 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等(以下「警備業務対象施設」という。)における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務
  • 二 人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務
  • 三 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務
  • 四 人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務

☆順番に見ていきますね♪それぞれ、規定されている号数から「○号警備業務」などと呼ばれたりもします。

★【1号警備業務】: 日本における警備業務の需要の約50%を占めているといわれます。

①施設警備…契約先施設に警備員が常駐し、出入管理、巡回、 防災センター業務などの各種業務を行います。

②巡回警備…複数の契約先施設を警備員が車両(警備会社のパトカー)等で移動し、それぞれの施設を定期又は不定期に巡回します。

③保安警備…百貨店やスーパーマーケット等の商業施設で、私服または制服警備員による店内巡回等によって、万引き等の、店内での犯罪を防止します。

④空港保安警備…航空機内への持ち込み禁止品の不法な持ち込みを防止します。機器の取り扱いに専門的知識と技能が要求されます。

⑤機械警備…いわゆる、セ○ムや、アル○ックといえば分かり易いでしょうか。大手では警備員と併用しているところも多く、今や一般家庭でも、かなり普及していますね。

★【2号警備業務】

①交通誘導警備②雑踏警備は、前々回ご紹介しましたように、道路工事現場やイベントでの安全を守る仕事をしています。「2号業務」といわれ、中小の警備会社の多くがメインとしてやっていると思われます。

★【3号警備業務】

①貴重品運搬警備…よく襲われるヤツですねw。「現金輸送車」と呼ばれるモノが典型です。昔、一度だけ連れて行ってもらったことがあります。防弾チョッキを着け、金属製の警戒棒を持って、「一緒にソコに立ってろ!」と言われて……緊張感、ハンパなかったっす…。シャベルカーでATMごと根こそぎ持って行く!なんて事件があった頃でしたかね…。

②核燃料物質等危険物運搬警備… 原子力関連施設間において核燃料物質等危険物を安全に運搬するものです。

★【4号警備業務】

①身辺警備…いわゆる「ボディガード」と呼ばれているものです。現在では、政財界の要人、芸能人、スポーツ選手、作家などの著名人ばかりでなく、広く一般市民、子供に至るまで、その対象は拡大しています。 格闘技の有段者などでないと務まらないかも知れません。外国で実弾研修を受けてきた、なんて話も聞いたことがあります。

昭和の昔、まだ日本にそれほど警備業が普及していなかった頃に、 その社会認知度を一気に上げた、テレビドラマ『東京警備指令 ザ・ガードマン』 などのイメージに一番近いかも知れませんねw。

★★★さて、以上見てきましたように、一口に「警備員」といっても、これだけ色々あるのです。俗な言い方をすれば、「ピンからキリまで」あるわけです。そして、残念なことに、特に、今現在ボクがやっているような「2号警備業務」などは、「底辺の仕事」と思われたりすることもあるワケです。

確かに、よほどの事情がなければ、誰でもなれますし、かなりの年配の方が危なげにやってらっしゃったり、また当の警備員自身がそう思いながらやっているフシもあるわけでして…。誇りを持ってやってらっしゃる警備員も沢山いらっしゃるんですがね。

ただ、「底辺」の自覚を持ちながら、「自分を低くして、世の中を見る」ということからすれば、「人間観察」としては面白いものだし、絶好の「人間修行の場」ということも出来るかと思います。余計なコメントでしたかね。

それでは、また。

ポリグロットな人々

ウエタツです。

今回は、「ポリグロットな人々」と題して、2人の人物をみていきたいと思います。

【ハインリヒ・シュリーマン (1822-1890)】

既に色々なところで「シュリーマン学習法」として紹介されており、有名ですね。

子供の頃の思いを貫き続ける…まさに「情熱」です。反面、自伝にありがちな誇大表現などもあり、また功名心の高さゆえか、不適切な発掘作業、出土品の国外持出し等の問題もあるようで、人物評価というものの難しさを感じます。

ドイツの考古学者、実業家。若い頃ロシアに移住し、インド藍を商って巨富を得る。世界漫遊の後、少年時代に抱いた「トロイア戦争は実際にあったことだ」という信念を裏づけるべく古代史の研究を始める。1870年から1973年にかけて、アナトリアのヒサルリクの丘を発掘し、そこが (ギリシア神話に登場する伝説の都市)トロイアの遺跡に他ならないことを実証して、全世界に衝撃を与えた。その後、ミュケーナイ、ティーリュンスなどの発掘を続行。著書 『古代への情熱 シュリーマン自伝』(岩波文庫ほか) 。

彼は、貿易商として活躍する間に、15か国語を話せるようになったといいます。

言語修得のコツとして、次のようなことを書いています。…私はあらゆる言語の習得を容易にする一方法を発見した。①非常に多く音読すること、②決して翻訳しないこと、③毎日一時間をあてること、④つねに興味ある対象について作文を書くこと、⑤これを教師の指導によって訂正すること、⑥前日直されたものを暗記して、次の時間に暗唱すること。私の記憶力は少年時代からほとんど訓練しなかったから、弱かったけれども、私はあらゆる瞬間を勉学のために利用した。まったく時を盗んだのである。

「音読」は、やはり重要かつ効果的なのですね。「大声で音読をするあまり、家で音読をしていると、隣人に苦情を言われ引越さざるを得なくなった」ともあるように、「大声で」というのもポイントのようです。

「翻訳しない」については、 「『ポールトヴィルジニー』の現代ギリシア語訳を入手してそれを通読し、その場合私は注意して一語一語をフランス語原本のそれに相当する語と比較した」ともあるので、今ならさしづめ【対訳本】を活用、というところでしょうか。

時間の活用について、次のようにもあります。「どのような使い走りにも、雨が降ってももちろん、一冊の本を手に持って、それから何か暗記した。何も読まずに郵便局で待っていたことはなかった」…「スキマ時間の活用」ですね。やはり寸暇を惜しんで、時間を捻り出す、作り出す、僅かの時間もムダにしない、という「執念」が大事ですね。

最終的には18か国語をマスターした、とありますが、これもまた疑問視されているようです。しかし、やはり、学ぶべき点は多いですね。

【南方熊楠( みなかた くまぐす /1867-1941)】

こちらも、小説や、漫画(水木しげる『猫楠』、 岸大武郎 『てんぎゃん』 )にもなっており、有名でしょうか。

和歌山県生まれ。 博物学、仏教学、自然科学等をもとに独自の方法論を確立した、博覧強記の民俗学者・生物学者。大学予備門を中退し、明治20年渡米。のちイギリスで大英博物館嘱託となり,「Nature」誌などに寄稿。33年帰国後は和歌山県田辺町で「粘菌類」を研究,かたわら民俗学などの論文を多数執筆した。昭和16年12月29日死去。75歳。 諸外国語、民俗学、考古学に精通。 おもな著書に、『十二支考』『南方閑話』『南方随筆』『燕石考』など。 その他にも、投稿論文、ノート、日記の形で学問的成果が残されている。

子供の頃から、驚異的な記憶力を持つ神童だったそうです。また常軌を逸した読書家でもあり、蔵書家の家で100冊を超える本を見せてもらい、それを家に帰って「記憶から書写する」という卓抜した能力をもっていたようです。

語学にはきわめて堪能で、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・ラテン語・スペイン語について、専門書を読み込む読解力を有していました。また、ギリシア語・ロシア語などに関しても、ある程度学習したと考えられています。ただし、話したり書いたりしていることが確かめられる外国語は英語のみであり、十数か国語を「自由に操った」というのは伝説と考えられています。

語学習得の極意は「①対訳本に目を通す、それから②酒場に出向き周囲の会話から繰り返し出てくる言葉を覚える」の2つだけであったそうです。

奇行が多かったことで知られています。異常な癇癪持ちであり、一度怒り出すと手がつけられないほど凶暴になると、両親など周囲の人々は熊楠の子供時代から頭を抱えていたようです。熊楠も自分のそういった気性を自覚しており、自分が生物学などの学問に打ち込むことは、それに熱中してそうした気性を落ち着かせるためにやるものだと、柳田國男宛の書簡で書いています。

大英博物館嘱託当時の彼は、亡命中の“中国革命の父”孫文とも親交を結んでいます。

62歳の時に、昭和天皇が神島ご訪問の際、粘菌等についての御前講義を行っているのですが、その時に献上した標本を入れたのが、キャラメルの空き箱(!)だったそうです。 後年、熊楠が他界した時、昭和天皇は「あのキャラメル箱のインパクトは忘れられない」と語ったといいます。1962年、昭和天皇は33年ぶりに和歌山を訪れ、神島を見てこう詠んだということです。「雨にけふる神島を見て 紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ」。

(参考:「 南方熊楠 – 日本人の可能性の極限」 唐澤 太輔著 (中公新書) ほか)

【ちょっと一服♪】警備員のボヤき

(…あああ~~、暑い暑い暑い!……やってらんねぇなぁ~…早く終わんないかなぁ…)

失礼いたしました。ウエタツです。

暑い日が続きますね。皆さま、体調は崩されていませんか?…とはいえ、5月の終わりに鳴いていたセミが、不順な天候が続き、やっと夏らしくなって、落ち着いて鳴き始めたような気もしますね。

今回は、少々趣向を変えて、今のボクの生活の(人生の?w)かなりの部分を占める「警備の、お仕事」について、書いてみようと思います。警備員、いわゆる「ガードマン」ですね。

←こ~んな感じでやってます。そうです。皆様が、会社への行き帰り、車で何処かへ向かう途中、「ちっ、こんなとこでも工事やってんのかよー」という現場にいる、「交通誘導員」というヤツです。今日、外にお出掛けの方、何人、警備員を見かけましたか?ウチにずっといたよ!という方でも、セ○ムとか入れている方、何かで、お家に来たりしませんでしたか?あれも「警備員」なのです。今や警察官よりも多くの数の「警備員」が、あちこちに、ウジャウジャwいるのです。

ボクが、ここ最近ずっと付いているのが、通信業者さんです。 右の写真のような車を見たことがおありでしょうか?コレは「高所作業車(通称バケット車)」といいます。これで作業員さんと一緒にアチコチ回って、作業するのです。まー、外仕事なワケです。なので、冒頭のボヤきのようなものも出るんですが、ガードマンの仕事というのは、暑さ寒さのガマン代(雨風雪も!)、作業現場や交通の危険手当、理不尽なクレーム等の矢面(やおもて)代?で成り立っているような側面もあるのでw

ちなみに、このバケット車、電力会社のモノは、もっと高い所までグーンと上がれるのです。電柱でいうと、一番上が、電気の線、次にK○DI、次がジェ○コムなどのケーブルテレビ、そして一番下がN○Tの線といった具合になっているのです。ヒマがあったら今度、見上げてみて下さいね♪車に気をつけてw

さて、もちろん、こちらの業者さんばかりでなく、電気・ガス・水道などの、道路での掘削工事現場なども行きますし、昼ばかりでなく夜もやります。他には、建築現場、駐車場、イベント(お祭りやコンサート、花火大会など)での警備というのもあります。イベント警備というのは、とにかく大人数の警備員が必要なので、短期のアルバイトでやったことあるよ♪という方もいらっしゃるかも知れませんね。(右の写真は、 Wikipedia から)

前にも書いたと思いますが、ボクは、あれこれ勉強しながら、まー、いわば「つなぎ」のつもりで始めたのが、いつしか歳月が矢のように飛び去って、「腐れ縁」というか「不本意」というか、今に至るわけですが、それはともかく………なので、他にも色々な「警備」を、会社を変わりながら、やっておりました。

上に紹介したようなのは、「交通誘導警備」(ちなみに、よく混同されますが、「交通整理」は強制力のある警察官がするもので(=信号)、一私人に過ぎない警備員が出来るのは、止まってね♪という協力をお願いする「交通誘導」なのです)、「雑踏警備」と呼ばれるもので、他には「施設警備」といわれるものなどがあります。

ヘルメットではなく、警察官のような「制帽」を被り、会社の受付で「コレに名前書いて!」とやったり、防災センターに常駐している、アレです。都内物流会社をはじめ、超高級マンション、大手スーパーや地下街、変わったところでは、病院の夜間休日受付(警備会社は割と何でもやりますw)なんていうのも、やりました。

また次の機会に書きたいと思います。

燃えたよ…燃え尽きた…真っ白にな…

ウエタツです。

今回のタイトルを見て、「おお、懐かしい!」と思った方、同世代かもです。ハグしましょう♪w

知らない方のためにも少々書くと、これは名作漫画「あしたのジョー」(梶原一騎原作、ちばてつや画)の最終回、ラストシーンでの主人公・矢吹丈の台詞。 世界チャンピオンの座を賭けて最強のボクサーであるホセ・メンドーサに挑んだジョー。 死闘を繰り広げ、結果は善戦むなしく判定負けを喫したものの、自分の全てを出して戦い切り、真っ白な灰となったジョーが、満足げな笑みとともに放ったモノローグです。

場面は、ずっと遡って、ボクサーの道をひた走る矢吹丈と、思いを寄せる乾物屋の紀ちゃんとの、有名な、公園での「デート」のシーン。紀ちゃんがジョーに問いかけます。

「矢吹君は寂しくないの?同じ年頃の若者が、町に海に山に青春を謳歌しているというのに、矢吹君ときたら、来る日も来る日も、汗とワセリンと松脂の匂いが漂う薄暗いジムに閉じこもって、縄跳びをしたり、柔軟体操をしたり、サンドバッグを叩いたり・・・。たまに明るいところへ出るかと思えば、そこは眩しいほどの照明に照らされたリングという檻の中。そこでは、まるで闘犬のように血だらけになって殴りあうだけの生活・・・。なのに、まだ体はどんどん大きく伸びようとしているのに、食べたいものも食べず、飲みたいものも飲まず・・・。惨めだわ、悲惨だわ。青春と呼ぶにはあまりにも暗すぎるわ!」

ジョーが答えます。「紀ちゃん。さっきオレ、ちょっと言葉が足りなかったかのかもしれねぇな。オレは、負い目や義理だけでボクシングやっているわけじゃねぇんだ。ボクシングってやつが好きだからやってきたんだ

「紀ちゃんの言う”青春を謳歌する”って事とは、ちょいと違うかもしれねぇが、オレはオレなりに今まで燃えるような充実感を何度も味わってきたよ。血だらけのリングの上でさ。ブスブスとそこらにある、見てくれだけの不完全燃焼とはわけが違う。ほんの瞬間にせよ、眩しいほどに真っ赤に燃え上がるんだ。そして、後には真っ白な灰だけが残る。燃えカスなんか残りゃしない。真っ白な灰だけだ」(以上、引用)

…来る日も来る日も、トイレの中で、ho、hai、ha…(イタリア語 avere の活用)、電車の中で、j’ai、tu as、il a…(フランス語 avoir の活用)、………とは書いてない、ですねw

「熱いねぇーっ!、青春だねぇーっ!」と思った、同世代以上の友よ!w

「生涯青春」です♪「完全燃焼」していきましょう♪ 燃え上がっていきましょう♪

話は変わります。

先日、ある方に、「 教育とは、教わったことの全てを忘れ去った後に残る、何ものかである 」という言葉を、ご紹介させて頂いたところ、いたく感激されておりました。

ご存知の方も多いと思いますが、 この言葉は、アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein 1879~1955)の語った「教育とは、学校で学んだことを、すべて忘れ去ってしまった後にも、残っているものである。“Education is that which remains, if one has forgotten everything he learned in school”(英文は原文のまま)」です。

教育が目指すべきは、世の中に氾濫している、膨大な量の知識を詰め込むことではなく、それらすべてを忘れ去った後にも、子どもたちの中に確かに残る、より本質的でより根源的なものを携えることにある、と唱えているのです。

ところで、アインシュタインの名言には続きがありました。 「そして、その力を社会が直面する諸問題の解決に役立たせるべく、自ら考え行動できる人間をつくること、それが教育の目的といえよう」 というものです。

ボクは、教育の専門家でもありませんし、今現在「教える」という立場にもありませんが、つまるところ、「教える側」と「教わる側」の、人間対人間同士の、魂の触発、継承といいますか、そういう知識以上のものを与えてくれる先生にめぐり合えた人こそ幸せだと思うし、またそれを感じ取り、受け止めきっていける人こそ偉大だと思います。

生き方、生きざまといったものは、単なる知識のように伝えられるものではなく、全人格的な関わり合いを通じて、はじめて伝えられるものであり、それこそが理想の、また究極の、教育であり、師弟というものだと思います。

以上、魂の「完全燃焼」、魂の「触発」「継承」ということで、少々書いてみました。




ロマンス諸語・ゲルマン語派

ウエタツです。

前回みたように、世界には膨大な数の言語が存在するわけですが、

今回は、「言語系統」について、みてみたいと思います。

言語系統(論)とは、比較言語学の方法によって、言語の系統を対象にする歴史言語学の一分野であり、同一の祖語から分かれて派生した諸言語についてその系統関係、あるいはそれが存在するかについて研究する分野であります。 (Wikipedia 参照)

難しいですね…。くだいて言えば、元来、人類は1つの言葉を話していたとする、バベルの塔の話ではないですが、逆からたどっていって、コチラの言葉とアチラの言葉は似ているけれど、先祖が一緒なのではないか?アチラの先祖とコチラの先祖は似ているけれど、更に大先祖が一緒なのではないか?更にコチラの大先祖と……と、言語のルーツを探求する、といえるでしょうか。

そうして、一応たどり着いた、 同一の起源(祖語)から派生・発達したと認められる同系統の言語の集まりのことを、「語族」と言います。現在までに研究されている、この「語族」が、 Wikipedia によると、インド・ヨーロッパ語族をはじめ、26あるようです。

★最大の多数派であるインド・ヨーロッパ語族をはじめ、主だった語族、言語についてのみ、抜き出して、簡略ですが、表にしてみました。

☆なお今回の「言語系統」についても、研究者ごとに諸言語の分類などが異なる、 参考書によって言語の所属や配置が異なる、言語名の日本語表記に揺れがあるなどから、言語の系統というものが絶対的なものではなく、統一性がないものであることは記しておきます。

ちなみに、インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)の諸言語に共通の祖先(祖語)は、インド・ヨーロッパ祖語ですが、これは理論的に構築された仮説上の言語であります。印欧祖語(いんおうそご、いんのうそご)ともいいます。

日本語は、「日本語族」として、 琉球語を方言として扱うかによって異なりますが、同系統の言語の存在が証明されていない「孤立した言語」であるとみなされます。 日本語の起源に関する議論は、古くは新井白石、本居宣長らの研究に遡ることが出来ます。最近では、国語学者の大野晋先生の、 日本語の起源を古代タミル語にあるとした、クレオールタミル語説なども有名です。

語族が同一の祖語から分かれた言語群であるのに対し、「言語連合」は、必ずしも系統的に関連のない言語同士が、同一の共通語文化圏に属したり、話者が同一地域に混住したり、また共通の基層言語の特徴を残存したりといった原因により、それぞれの言語の言語学的特徴が顕著な類似をもつにいたった言語群のことをいいます。

以上、大まかな分類を示すに留まりましたが、ラテン語から派生していった、現代のラテン語ともいえるイタリア語、またフランス語等が、英語に影響を与えていった歴史的背景等については、次の機会に考察していきたいと思います。

世界の言語数・使用者人口

ウエタツです。

皆さんは、世界中に、幾つぐらいの言語が存在するのか、ご存じでしょうか?

国の数としては、この地球には約200か国あり、人口としては、約75億人ともされていますが、

言葉・言語の数としては、諸説ありますが、およそ7,000言語あると言われております。

これは「自然言語」「人間が話す言語」に限ったもので、「人工言語」や「架空言語」は含まれないとされていますが、もちろん正確な数を把握することは、ほぼ不可能です。それは、未発見の言語や、消滅しつつある言語があることに加え、方言の取り扱いについての原理的な困難があるためです。

それにしても膨大な数ですが、実際のところでは、約2,000言語の話者が、1,000人以下であったり、少数派の言語が、主要言語に移行したりで、次世代には、3,000を超える言語がなくなってしまうと予測する学者も多いようです。

では、多くの人々が使用している言語、多数派を占める主要言語には、どのような言語があるのか、その実態は、どのような感じなのでしょうか?

世界で使用される言語ランキング

(☆あくまでも参考程度ということで、ご了承下さい。下にも書きましたが、合計数等の矛盾は承知の上です)

  • 1 英語 15億人 (母語話者:3億3000万人 第二言語話者:5億1000万人)
  • 2 中国語 11億人 (母語話者:8億9900万人 第二言語話者:1億7800人)
  • 3 ヒンドゥー語 6億5000万人 (母語話者:3億7000万人 第二言語話者:1億2000万人)
  • 4 スペイン語 4億2000万人 (母語話者:5億人 第二言語話者:7000万人)
  • 5 フランス語 3億7000万人 (母語話者:8000万人 第二言語話者:1億9200万人)
  • 6 アラビア語 3億人 (母語話者:2億9000万人 第二言語話者:1億3200万人)
  • 7 ロシア語 2億7500万人 (母語話者:1億6000万人 第二言語話者:1億1500万人)
  • 8 ポルトガル語 2億3500万人 (母語話者:2億3000万人 第二言語話者:3200万人)
  • 9 ベンガル語 2億3300万人 (母語話者:2億2600万人 第二言語話者:1900万人)
  • 10 ドイツ語 1億8500万人( 母語話者数 1億5700万人 )

この記事を書くにあたって、 Wikipedia をはじめ、公開されているデータや、様々の記事など参考にさせて頂きましたが、データが古かったり、新しいものが混じっていたり、それぞれバラバラの集計や数字を出していたりで、統一したデータというものを示すことは出来ませんでした。話者数などは、世界の人口や情勢によって、刻々と変動するものであるため、不可能なのでしょう。

ただ、大方のイメージは示したい!との趣旨から、上に掲げたランキングは、複数のデータを繋ぎ合わせて、無理やり1つにまとめたものなので、当然、太字の数字と、( )内の数字の合計等の矛盾はあり、甚だ正確性を欠くものであることは、ご了承ください。

その上で、御注意頂きたいのは、太字の数字については、「母語話者数+第二言語話者」の合計に「言語習得者」の数を加えたものである(はずである!)ことです。

英語の母語話者が、意外と少ないことに驚きます。また第二言語話者の多い言語は、比較的に国際言語として通用するかと思います。また母語話者数の比率の高い言語は、特定の国で重宝される言語と言え、日本語も、その例では、上位に位置します。

このようなデータをみると、人口75億人、言語数7,000といっても、大部分の人が使っている言語は、せいぜい20~30言語に集約されるといっても過言ではない、といえるかと思います。

なお 国連の公用語は、英語、フランス語、ロシア語、中国語(普通話・簡体字)、スペイン語、アラビア語の6言語とされています。公式文書と公式会合での発言は、最小限これらの公用語に翻訳されることになっています。

また、オリンピックでの公式言語を、憲章では、フランス語と英語に定めています。しかしフランス語と英語、2種類の文書に違いがあればフランス語を優先、開閉会式でも最初にアナウンスされるのは、開催地が英語圏でもフランス語とされています。なぜフランス語が第1公用語なのでしょうか?

古代ギリシア・オリンピアの祭典(古代オリンピック)をヒントに、19世紀末フランスのクーベルタン男爵が提唱したのが、現在へと続く近代オリンピックです。「近代オリンピックの父」と呼ばれる彼の母国語に敬意を表して、またフランス語は当時の教養人の証でもあったことから、第1公用語として使われているようです。
大会ごとの書類は通常、フランス語版、英語版、開催国語版が作られます。国際オリンピック委員会(IOC)の総会では2公式言語の他、ドイツ語、スペイン語、ロシア語、およびアラビア語で同時通訳が提供されます。

以上、一度全体の概略を俯瞰しておきたいと思い、書いてみました。

キックボクシング体験イベントに参加♪

ウエタツです。

昨日、溝江先生の多言語コミュニティの、

緊急特別企画として、キックボクシング体験イベントに参加してきました♪

えっ!?そんなことまでやるの?!と驚かれるかも知れませんが、多言語も鍛える、心も鍛える、そして体も鍛える!との先生のお考えのもと、 「運」動の科学® プログラムとして、実現されたものでした。

都内某所にある、伝統あるキックボクシングジムを会場としてお借りして、

溝江先生が懇意にされている、超一流トレーナーの方の御指導の下、開催されました。

実は、諸般の事情で、途中からの参加となったのですが、まずはストレッチや、軽い筋トレといった、体のこと、運動のこと、筋肉の動きといったことを知り尽くした、 超一流トレーナー直伝の、運動テクニックを教わって、体を動かしました。

続いて、キックボクシングの動きを応用したトレーニングメニュー、ということで、トレーナーの先生から、パンチの出し方、「ワンツー、ワンツー」を教わっているところです。

その後、パンチミットを使って、トレーナーの先生が皆のパンチやキックを受けて下さったり、サンドバッグを使って、それぞれが実戦練習と、なりました。

実はボクは、小学生の時に空手を少々習っていたことがあって、その後も何気に格闘技オタクなところもあったのですが、ついぞ運動とは縁遠いまま、歳月が過ぎていたのでした。

なので、あのサンドバッグといふものを、思い切り叩いたり、蹴ったりしてみたい♪という思いが、

心の奥底に、くすぶり続けていたのでありました。

思い切りサンドバッグを叩き、蹴り、をすることが出来、大満足でありました♪

また、女性陣の気迫も、素晴らしいものでした。

←写真は、おそらくジム生の方?です。ボクは、こんなに格好良くは蹴れませんw。

日頃、警備の仕事で忙しく、特に最近は疲れも溜まりやすく、歳だなぁなどと思っておりましたが、

普段使わない筋肉を動かしたこともあってか、終了後は、とても爽やかで、体が軽くなったような気さえしました。やはり、人間、体を動かし続けないと、運動は、し続けていかないとダメだなぁと、その大切さを実感したのでした。

汗を流した後は、皆で中華料理店へと繰り出し、溝江先生を囲みながら、沢山の中華料理を堪能いたしました。超辛い料理もあり、再び汗が吹き出してきたりしましたが、絶品の料理が続き、これまた大満足でありました。

思い切り運動し、心ゆくまで食べて、飲んで、心も、体も、お腹も、大変充実した時を過ごさせて頂いて、帰路についたのでありました。

「続ける」ということ

Where there is a will, there is a way.

(意志のあるところに道がある,為せば成る,精神一到何ごとか成らざらん)

ウエタツです。

「続ける」だって?!

ブログを立ち上げ、「多言語との格闘の日々を綴っていきます♪」とか書きながら、お前が続いていないじゃん!というツッコミが入りそうですが、ことほどさように、多くの人にとって、「続ける」「持続する」ということは困難を伴うことのように思います。

「持続力」と「集中力」があれば、世の中の大半のことは成し遂げることが出来る、などと言われたりします。

長い歳月を必要とするプロジェクトのようなものですら、小さな、一歩一歩の積み重ねであります。

自分は三日坊主で、人生を振り返ってみても、何事も続いた試しがありません!とボヤく人も多いことでしょう。自分も、その仲間です。一方で、鋼鉄のような意志を、お持ちの方々がいらっしゃることも事実です。そういう方々が、道を究め、業績を残し、歴史を紡いできたことは疑いようもありません。

語学の習得、勉強においても、ともかく「続ける」というのが一番のカギです。

One morning I awoke to find myself famous.

(ある朝、目が覚めたら有名になっていた)
というのは、詩人のバイロン(George Gordon Byron,1788~1824)の残した言葉ですが、

まさか、ある朝目覚めたら、英語が、フランス語が、ペラペラになっていた!?なんていうことは、絶対にあり得ません。

ドラえもんの「翻訳コンニャク」が欲しいところです♪

その昔、NHKのラジオ語学講座「続基礎英語」で、当時、安田一郎先生が御担当でしたが、毎回「継続は力なり」と言われていたのが、強く記憶に残っていますし、

今でも、「英会話楽習」の遠山顕先生は、「Keep listening, keep practicing and keep on smiling!!」と言われております。他の先生方も、口を酸っぱくして、「持続」ということを言われていることと思います。

ちなみに、「継続は力なり」を英語で言うと、Continuity is power. とは一般的に言われないようです。フランシス・ベーコンの「知は力なり」は、Knowledge is power. と表現されますが…。Practice makes perfect. (練習が完璧を作る…「習うより慣れよ」)などと表現されるようです。

また、2019年3月21日に、現役を引退されたイチロー選手の、次のような言葉が印象的でした。少々長いですが、引用します。

人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。あくまでも、はかりは自分の中にある。それで自分なりにはかりを使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと越えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの日からかこんな自分になっているんだ、という状態になって。

だから少しずつの積み重ねが、それでしか自分を越えていけないと思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えているので、地道に進むしかない。

進むだけではないですね。後退もしながら、ある時は後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。でもそれは正解とは限らないですよね。間違ったことを続けてしまっていることもあるんですけど、でもそうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えないというか、そんな気がしているので。(以上,引退会見より)

さて、これだけ「続ける」「持続」ということの重要性が言われるのは、ある意味、それだけ「続ける」ということが難しい、ということの裏返しだとも言えると思います。

ここでは、「では、どうすれば『続ける』ことが出来るのか?」について、

色々なことが言われていることと思いますが、ひとつだけ挙げると、

膨大に見えることでも、小さく、小さく、細分化して、それに「今すぐ!」取りかかる!

ということでしょうか。

具体的にいうと、手元の英語の例文を10回読む!とか、フランス語の単語を5コだけ覚える!とか、です。そして、それを毎日続ける。積み重ねていくことです。

三日坊主でもいいと思います。ボクも含めて、人間は、やはり弱い生き物なので。でも三日坊主になったら、そこで、「嗚呼、やっぱり自分はダメなやつだあぁ~」などと諦めずに、また三日坊主を「続ける」ことが大事だと思います。そうして、ドンドン「三日坊主」を積み重ねていけば、結果的には「継続」「持続」出来ている、ということになっていくと思います。

などと、少々偉そうに書いてみましたが、実は、この記事も「とりあえず最初の一行だけ書いてみるか!」というところから始めました。自戒の意味も込めて…。何とか形になりましたでしょうか?

ともかく、「ちょっとずつでも!」「1ミリでも」、「続けていく」というところから、新しい何かが生まれていく!と思います。

特に、語学の世界では、分からなくても、行き詰まっていても、とにかく「続けて」いくうちに、それこそ、ある日突然目の前がパッと開けた!という話を多く聞きます。

「続ける」「持続」「継続」というのは、ボクにとっても「永遠の課題」なので、また改めて考察を深めていきたいと思います。

最後に、極真空手の創始者、大山倍達先生の、「千日をもって初心とし、万日をもって極みとする」という、お言葉を記して、今回は終わります。

…さて、ドイツ語の例文を!…